「定年まで」「子育てが終わるまで」といった大きな節目で人生を区切ってきた人も、これからはもう少しゆるく柔らかく、5年単位で人生を見つめ直してみませんか?
10年ずつだと少し長い
「これからの人生、どうやって生きていこう?」50代になると、そんなふうに考える機会が増えるのではないでしょうか。
50歳を超えると、体調のゆらぎや親の介護、子供の年齢などにより、ライフステージの変化は予測しにくいかもしれませんね。
「10年後はどうなっていたいですか」――そう言われても、少し見えづらくないでしょうか。
10年というスパンは少し遠く、イメージしづらかったとしても、5年だったらどうでしょう?
もう少し現実的で、想像しやすいのでは。
「あと5年でこれをやってみよう」「5年後までにここを整えたい」と考えると、今、そして1年後に何ができるか考えやすいです。
人生の「残り時間」を意識する
個人的には、50歳を超えると「人生の残り時間」を少しずつ意識するようになりました。
「人生の残り時間」と聞くとどんなことをイメージしますか?
少し寂しい感じでしょうか?
いつ終わるかわからない有限な人生だからこそ、自分のために使える時間は少なくとも楽しく過ごしたいですよね。
5年ごとに小さなゴールやチャレンジを設けることで、日々の生活にメリハリも生まれそうです。
食生活を見直す、運動習慣を始める、新たな資格を取る、全く意識していなかった趣味にチャレンジする。
行きたいと思っていたけどいけていない場所、国にひとつずつ行ってみる、思い切って移住してみる…などなど。
「いや、でも無理だ」「年齢的に難しい」「お金がかかる」などとストップをかける自分もいるでしょう。
そこでひと息入れて考えてみてください。
「本当に無理なのか」「できる手立てはないのかな」「他に実現している人はいないかな」などと「できる」方向で知恵を絞ってみて欲しいのです。
本当にできないのか、できなかったとしても少し近づく道はないのかを検討してみると、ヒントは意外と自分の中にあったりします。
家族のため、会社のために一生懸命過ごしてきた人はいざ「したいこと」と言われてもすぐに思いつかないかもしれません。
「すべきこと(Must)」から少し離れて「したいこと(Want)」を真剣に考えてみることをおすすめします。
忘れているだけで、心の奥底にはきっとあると思います。
私たちキャリアコンサルタントと、対話を通じてひも解いていくのもいいでしょう。
更新できたら次のステージへ

5年更新の時期が来たら「やりたかったこと、実現できたかな」と振り返ってみましょう。
小さな達成でもいい。わずかな前進でもいい。
目標や計画を作らないよりは、ゆるくでも作っておくことで意識に残り、日々の行動にも影響を与えます。
振り返りの後は、次の5年の新たな目標を作っていきましょう。
「自分にとっての心地よさ」を定期的に確認し、必要なら調整する。
更新するたびに、人生のステージは新しい経験と思い出で満たされていきます。
「残りが少なくなる」ではなく「更新できた」という喜びを味わいましょう。
無理はしない。その年齢でできることを優先する
とはいえ、計画通りにいかないこともあるでしょう。
健康のこと、家族のこと、思わぬ出来事により思い描いていた通りには進まないかもしれません。
それでいいんです。
そのときその年齢で「今、自分にできること」を選び、少しずつでも前に進んでいくことが大切なのです。
5年ごとの節目で「今の自分」をちゃんと見てあげる。
「あぁ、私何とかやってきたな」「よく頑張ったじゃない」そんな風に自分を認めてあげましょう。
そうすることで、目の前の時間がもっといとおしく、未来が少しだけ楽しみに思えるかもしれません。
あなたのライフステージの「5年計画」、どんなことが今頭に浮かんでいますか?
ぜひ考えてみてください。そして誰かに話したり、紙に書き出したり、アウトプットしてみてくださいね。