【キャリコン実務】“怒り”への苦手意識 その奥にある感情

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キャリア相談の場面で、クライアントの「怒り」に触れたとき心が過剰に反応し、苦手意識を感じている自分に気づきました。その理由を自分なりに深掘りしていく中で見えてきたのは、怒りの下に隠された「本当の気持ち」でした。キャリコンとして、苦手な感情とどう向き合うかを改めて考えるきっかけになった体験をお伝えします。

怒りの感情が苦手な理由

キャリアコンサルタントとして相談を受ける中で、怒りの感情が強い人に対する苦手意識を持っている自分に気づきました。

 
なぜなのか、最初はわかりませんでした。

 

怒りの感情を露わにする人を目の当たりにすると、面談がうまく行かなくなるのです。

 

その理由を深くさかのぼったところ「もしかして父親の影響を受けているのかもしれない」と思い当たりました。

 

仕事熱心で家族思いの父は、多少かんしゃく持ちでしたが、子どもに直接怒りを向けることはありませんでした。

 

ただ、意に沿わないことがあったり、疲れがたまったりすると時折不機嫌な態度をとることがありました。

 
母と三姉妹、女性が多い家庭で育った私。

 

父の大きな声にひやひやし「怒り出しそうだな」と感じると、その状況をどうにか回避しようといつも気を使っていました。

 

それが家庭における自分の役割であるとも感じていたのかもしれません。

 

怒りの感情に直面すると、そのときの感情が無意識に湧き上がるのかもしれない。

 

そのことに50歳になってようやく気づきました。

  
遠い過去の経験が今の苦手意識につながっていることが分かったことによって、怒りへ感情への苦手意識が少し薄まってきたように思います。

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怒りの下にある感情とは?

怒りの感情の下には、不安や寂しさが隠れているといわれています。

 
負の感情が行き場を失い、結果的に「怒り」という形で表面化するのです。

 

相談者の怒りに接するとき

  

「この人は何に不安を感じているのだろう?」

「わかってもらえない寂しさがあるのかもしれない」

「表面に見えてこないだけで、いろいろなプレッシャーがあるのかもしれない」

 

と考えることで、より共感姿勢や丁寧な受け止めができるようになりました。

   

しかし、怒りの強い感情を受け続けると、こちらが疲弊してしまうこともあります。

    
公認心理士の先生から

 

「あまりに理不尽な怒りをぶつけられたときには、『私はその言い方には恐怖を感じます』とはっきり伝えて終了してもよい」

 

と聞いたとき、少し安心したのを覚えています。

  

また「避雷針のような役割」という考え方も参考になりました。

 

雷(怒り)をうまく地面に流すようなイメージを持つことも有効であると感じています。

  

支援する側が疲弊して心のバランスを崩さないように、セルフケアの手段をいくつか持っておくことはとても大切だと思います。

 

 

自分の怒りについても考える

他者の怒りに向き合う中で、自分自身の怒りについても考えてみました。

  
例えば、夫に対して怒りの感情が湧くときです。
 

楽しく出かけた後に「本当は行きたくなかった」と言われると、怒りがあふれて言い合いになってしまうことがあります。

  

「行きたくなかったなら最初に言ってほしい」

「途中で帰ることもできたのに、なぜ言わなかったのか」

   
何度も同じことでぶつかりました。

   

私の怒りの原因は、自分の想いがわかってもらえないこと、正直に言ってもらえなかった「悲しさ」「寂しさ」から来てい るのだと気づきました。 

  
一方で、夫は「誘われると断れない」「自分の希望を伝えることが悪い」と思う価値観を持っていました。

   
今でも完全には理解しきれませんが、お互いの気持ちを冷静に伝え、話し合うことで衝突の頻度は減りました。

 

また、可能であれば、冷静になるまで物理的に距離を取ることも効果的だと思います。

 

面と向かうと感情的になってしまう場合には、手紙など、文字にして「自分がどう感じているか」「どうして欲しいか」を相手を刺激しない形で伝えることもおススメです。

 

  

本当の気持ちに思いを馳せる

怒りにとらわれてしまうと、その背景にある本当の気持ちが見えにくくなります。

  
「この怒りはどこから来ているのか?」

「相手はどんな感情を抱えているのか?」

   
そんな視点を挟むことで、コミュニケーションは少しずつ変わっていきます。

  

怒りの感情を目の当たりにすると、なかなか平静を保つことが難しいかもしれません。

  

でも頭の片隅に「何かを不安に思ってるのかな」ということをチラリと思い出すと、

 

コミュニケーションの取り方やかける言葉が少し変わってくるかもしれません。

 

あなたが苦手としている感情は、目の前の人から刺激されているだけなのかもしれない。

  

そんなことに少し想いを馳せてみてください。

    
あくまで無理のない範囲で、自分を見つめてみてくださいね。

  

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