「まだ元気だけど、いつか介護が始まるかもしれない」そんな漠然とした不安を抱えていませんか?
介護は、ある日突然始まることもあれば、ゆっくりと近づいてくることもあります。
「備えあれば憂いなし」-まずは知ることで不安が軽減されることがあります。
親の尊厳を大切にしながら、自分の生活や仕事も守るために。
いざというときに慌てないように今のうちにできる“知るという準備”を始めてみませんか?
この記事では「まだ介護が始まっていない今だからこそできること」を一緒に考えてみましょう。
いつ介護が始まるか、不安に思ったら
50代は、親の介護が本格的になってくる年代ではないでしょうか。
まだ元気だけど、いつ始まるか心配…という人も多いかもしれませんね。
私の両親は、まもなく80歳。近県の実家で2人暮らしをしています。
ゆっくりながらも自立して2人で暮らしていますが、父は割と病気がちで、また家事をほぼしないため、実質的には母がすべて日常のサポートをしています。
現役時代は営業の仕事一筋で、仕事に誇りを持っている人でした。仕事は父、家事育児は母という完全分業制の昭和の世帯です。
私は三姉妹の長女ということもあり、どうしても先回りして心配してしまうたちで、
不安が大きかったため早め早めに情報収集や手配を進めてきました。
そんな私の経験も踏まえ、どんな準備をしていったかを少しずつお伝えしていきたいと思います。
介護の「よろず相談所」とつながる
介護のこと、誰に相談したらいいか分からない…という方も多いと思います。
地域包括支援センターをご存じでしょうか?
どの地域にもある、いわゆる「介護のよろず相談所」です。
高齢者本人だけでなく、家族も無料で相談できます。
たとえばこんなことでも大丈夫です:
✔「親が最近転びやすくなったけれど、どこに相談すれば?」
✔「介護保険っていつから使えるの?」
✔「もしものとき、どんなサービスがあるの?」
まず介護対象者のお住いの地域を管轄する地域包括支援センターを調べて、電話でアポイントを取るなどして相談したい旨伝えます。
介護サービスを受ける場合、介護認定が必要になりますが、申請から認定まで1ヶ月くらいかかります。
介護が始まる前にこのセンターとつながっておくことで、いざというときにスムーズに支援を受けられるようになります。
サービス利用までの流れ(厚生労働省)
https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/commentary/flow.html
ちなみに私の父親はコロナ禍の期間に自宅で脳幹出血になり倒れ、救急搬送されました。
コロナ禍真っただ中ということもあり、搬送先がなかなか見つからず、ようやく受け入れてくれる病院が見つかったと思ったら2つ隣の市の病院でした。
さらにコロナ禍のため一切面会も出来ず、やきもきしたものです。
しかし、手術もせず父の脳幹出血は消えて?歩けなかった状態から不屈の精神でリハビリをして1ヶ月半で退院しました。
自分の足で歩けなくなったのがよほど悔しかったらしく、看護師さんやリハビリ担当者を困らせながらもリハビリに励んだようです(スタッフの皆さん本当にありがとうございました)
その際、実家の管轄の地域包括支援センターに代理で介護申請をしていただきました。
父が入院している病院に出向いて認定調査をしていただいたおかげで、退院する頃には「要介護2」と判定され、介護サービスが使えるようになっていました。
父親は入院後、会話はできるようになりましたが、読み書きの機能が戻ることはありませんでした。
リハビリに通ってもらうことなども考えましたが、どうしても行きたくないということなので
介護認定だけ受けておいて、本当に手助けが必要な時に使える体制にしておきました。
本人の意向も尊重しつつ、適切なタイミングで介入することが大切なのかな、と思います。
親が「まだ出来ること」を奪わない

ついつい心配になって、あれやこれやと先回りしてやってあげたい気持ちになりますが、自立できている部分は奪わないことも大切です。
やってもらえるようになると、自分でどうにかしようという気力がなくなり、能力の後退にもつながってしまいます。
手を出す=親の「できる力」を奪うことにつながる可能性もあるのです。
たとえば、
- 靴下をはくのに時間がかかっても、自分でやってもらう
- 買い物も付き添うけれど、支払いは任せる
- 洗濯や掃除など、できる範囲は続けてもらう
これらはすべて“生活の中でのリハビリ”にもなります。
ちなみに母親は父と同じ年ですがピンシャキしています。ただ、父と体格差があるため、父が動けなくなってしまうと一人で抱え上げることができません。
また、毎日ほぼ3食を作ってあげているので、母に何かあれば暮らしがすぐに「詰んで」しまうことは明らかです。
以前に、もし買い物や料理が大変になったら、配食のサービスなどもあると伝えたところ、とても寂しそうに「まだできるのに」とつぶやきました。
人は「任されること」で自信と気力を保ちます。
その人のアイデンティティを奪うことは、生きる気力を奪うことにつながるのだなと感じる出来事でした。
介護の始まりが近づいたとしても、あえて「見守る」こともサポートの一部なのかもしれませんね。
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職場、兄弟などの分担・環境を調整する
いざ介護が始まったとき責任感や「長男だから・長女だから」などと「自分だけが背負う」という思い込みは、あとで心身に大きな負担を招きます。
- 職場には、前もって「将来的に親の介護が始まるかもしれない」と話しておく
- 兄弟姉妹とは、日頃から情報を共有しておく
- 距離や状況に応じて、できること・得意なことを分担する
介護の大変さは「一人で抱えること」で心身の負担がより大きくなります。
例えば、親の近くに住んでいる人が物理的なサポートを、離れている人は金銭的・事務的な手続きを担当するなど、役割分担がポイントです。
介護は子供がするもの、せわしないのは親不幸という思いが強すぎて、抱え込んでしまうと、
なかなか援助の手が届かず、介護離職や孤立につながったりします。
介護はどれだけ続くかわかりませんし、もし介護が終わったとしてもあなたの人生は続きます。
自分の人生をなるべく犠牲にしないように、社会で支える仕組みとして介護保険制度はあります。
会社に対しては、介護休暇、介護休業など使える制度がないかを確認し、休んでご自身で介護をするというよりは、
自分が司令塔となって周囲を巻き込んだ介護体制を作ることをお勧めしています。
兄弟などがいれば、出来ることを分担する。結婚していれば夫との協力体制や、子育てと介護をどううまく調整していくかなど、周囲と相談しながら進めてください。
例えば、
下記のようなタスクを分担する、交代で行う
- 親の意向を確認する、安否確認
- 介護サービス体制を整える
- ケアマネージャーさんとのやり取りをする
- 買い物や食事、病院送迎の手配をする
- 支払い状況の手続きや確認(本人のお金で介護費用を捻出することが基本)
- 施設やサービスなどの情報収集をする
なるべく一人で抱え込まず、周囲の手を借りたり、公的サービスなども活用しながら進めてみてください。
ご自身が疲弊してしまったら、レスパイトなども活用しながらご自身がきちんと休むことも考えてくださいね。
また、一人っ子で将来の介護が不安、といった方は早めに情報収集をする、
地域の高齢福祉課や地域包括支援センターにアクセスしておくだけでも不安がだいぶ減るのではないかと思います。
少しずつ知ることで、不安を減らそう
いかがでしたか?
介護準備というと「親のために自分が我慢する」場面も出てくると思いますが、あなた自身の生活や将来も、同じくらい大切です。
だからこそ、今のうちに考えておきたいこと:
- 介護が必要になったら、会社で使える制度は?
- フルタイム勤務が難しくなったら、時短勤務や在宅、パート勤務に切り替える?
- 収入が減ったとき、在宅ワークやブログ、副業などで補える可能性は?
- 自治体のサービスやサポートはどんなものがある?
- 介護と仕事の両立をしている人はどんな工夫をしている?
親の介護と並行して、自分の人生をどう紡いでいくか。
答えは一つではありませんが“自分の土台”をしっかりと整えることが、介護の負担を減らすことにもつながります。
一人で抱え込まず、声を上げて地域や職場、周囲に協力を求めていってください。
介護離職を減らすべく、法律も変わってきています。
育児・介護休業法 改正ポイントのご案内
(厚生労働省資料)
介護は「急にやってくる」ことがあるからこそ、小さな準備が後の安心につながります。
まずできるのは「困ったら相談できる場所」を知っておくこと。
そして「ひとりで抱え込まない」「できることは任せる」心構えを持っておくこと。
高齢の親の介護がまだ始まっていないが将来不安、という人は少しずつ情報収集して
まずは「知ること」から始めてみてくださいね。
【健康直球便】



