夫は広告業界で20年以上働く40代のベテランコピーライター。「コピーライターになるには?」といった相談もよく受けています。
クライアントに向き合いアイデアを出し続ける日々の中で、ストレスや疲労をどう癒すか——彼がたどり着いた答えは「山に登ること」でした。
自然の中で深呼吸し、季節の移ろいに心をゆだねる。「休む勇気」「心の回復時間」を持つことに自分を取り戻すヒントがありました。
50代の今だからこそ取り入れたい、心と仕事のバランスの整え方を綴ります。
「クリエイティブ職の健康を守る」を使命とする夫
「パソコンの前に座りっぱなし、深く考えるから頭も目も疲れる。なんだか限界…」
夫が長年働く広告業界は、長時間労働が当たり前の過酷な世界。
納期までの時間がないことは当たり前、直前までいいものを作るためにクライアントからの要望に応じて
キャッチコピーやボディコピーを何度も作りなおし、粘りに粘って広告効果のあるものを生み出す姿勢を何度も目の当たりにしてきました。
広告・制作の世界は、華やかさとは裏腹に、粘り強さや言葉への探求心、徹底したリサーチ力も必要。
 
働き方としてよく言われていることは、
- 特急仕事が多い
- 睡眠時間が短くなる
- オンとオフの切り替えができない
といった厳しい側面です。
「心が疲れて辞めていく人を、もうこれ以上見たくない」
 
夫はたびたび言っています。
そんな彼自身がメンタルのバランスを保つために編み出した方法、それが「山に登る」ことでした。
 
ここ10年ほど、近くの低山ハイキングからテント泊での北アルプス縦走まで、毎月欠かさず山登る夫に、私はいつも密かに感心しています。
山で季節を感じ、自分と向き合う
夫によると、クリエイティブ職の人は映画や音楽など、カルチャーに精通している人が多いものの、本格的にアウトドアを趣味にしている人は少ないようです。
ただ、山に登ると、少しずつ凝り固まった体と、心がほどけていくため、ストレスが溜まるクリエイティブ職にこそおススメとのことです。
自然の中ゆっくりと歩みを進めると、少しずつ呼吸が整ってきます。
  
足元を見て一歩ずつ登る感覚や、静かな山道の空気、鳥の声。
登山道の可憐な草花、頂上から見る雄大な景色。
飲み物も、食べ物もなんだかいつもよりおいしく感じる。
私もたまに夫に同行しますが、行く前は少し面倒で気が重いものの、行った後は必ず「来てよかった!」と思うのです。
電車でほんの一時間程度移動するだけで「リフレッシュできる環境がこんなに近くにあるんだ」とつくづく感じます。
心と体がリセットされていく、マインドフルネスな時間なんです。
初心者でも楽しめる登山の引率
夫はときどき、仕事仲間の若手クリエイターたちを誘って、初心者でも安心な山へと引率しています。
大切にしているのは「誰でも楽しめること」。
 
だから選ぶルートも、無理のない距離で景色の良いところ。
山頂では、ガスバーナーを使って温かいカニ雑炊をふるまい、
 
食後にはハンドドリップで淹れたコーヒーで乾杯。
「こんな贅沢、久しぶり…」
「帰ったらまた頑張れそう」
そんな風に、広告業界のアウトドア人口を少しずつ増やしています。
はじめて来た人でもリフレッシュできて、山登りが楽しいと思えるようにする工夫はまさに「クリエイティブ」。
若手のクリエイターからの山に行ってみたいというお誘いも増えて、徐々に浸透しているようです。
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体も心も喜ぶ「スイッチの切り替え」

 
パソコンの前に長時間座っていると、思考は煮詰まり、体も固まっていきます。
目も疲れるし、肩もこる。
そんな時は、一度立ち上がって、ストレッチをする。
屋上や公園に行って空を見上げる。深呼吸をする。
それだけでも、心がふっと軽くなるものです。
「アウトドア型コピーライター」と聞くと特別に聞こえるかもしれませんが、本質は自然に身を置いて、自分を整えるということ。
散歩でも、ベランダでのコーヒータイムでもいいのです。
 
毎日の中に、少しでも自然とつながる時間を持つことで、少しずつ回復していく自分に気づくことができるでしょう。
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50代からは“自分を解き放てる場所”を持とう
働き続けることが求められつつある時代だからこそ、休むこと、整えることは特に意識して取り入れたいですよね。
山に登るのが難しくても、近くの大きな公園、オープンカフェ、ベランダの鉢植え——
 
あなたにとっての「自然とつながる場所」「解放感が味わえる場所」をぜひ見つけてみましょう。
心が疲れたときは、マインドフルネスな時間を。
空気を大きく取り込んで、深く深呼吸してみてくださいね。
 
自然は、いつでも私たちの味方です。
   
周りを見回してみると、そっとそこに存在しています。
あなたのまいにちが、どうか健やかでありますように。
 

 
  
  
  
  